赤ら顔、酒さ
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赤ら顔

●赤ら顔の症状
多いお悩み
は、
「顔がひりひりする、ほてる、かゆい」
「顔がすぐあかくなって、はずかしい」
「どんな化粧品にもすぐかぶれる」
「症状に波がある 」
「精神的ストレスや緊張、気温、室温の変動で症状が出る」 などです。


●赤ら顔の診断

赤ら顔の治療には、症状が似ている他の皮膚疾患との鑑別が必要となるため、
専門医の適格な診断が求められます


症状が似ている疾患
酒さ
・酒さ様皮膚炎 (ステロイド性酒さ)
・尋常性ざ瘡
・ニキビダニ
・アトピー性皮膚炎
・スギ花粉皮膚炎
・接触皮膚炎
・光線過敏性皮膚炎
・膠原病
・脂漏性皮膚炎

酒さの症状と原因

●酒さの症状
酒さは顔面の中央部の紅斑を特徴とする慢性の炎症性の疾患です。
主症状一つ以上と、副症状があれば、酒さの診断となります。



赤みは顔面中央部の膨らんだ部分(頬、額、眉間、鼻、あごなど)に生じることが多く、
初めは一過性でも次第に持続性になってきます。


よく見ると毛細血管拡張を伴っており、
ピリピリ感、チクチク、痛痒さを訴えることも多いです。


最近では症状によって分類する、米国の分類が提唱されています。


●酒さの原因
酒さの原因は、自然免疫の異常により、TLR2の感受性が亢進し、
カセリサイディンという抗菌ペプチドが過剰発現 して、慢性炎症を生じると考えられています。


漢方の生薬では、撲そく、荊芥、甘草に強いTLR抑制作用があると報告されています。


●酒さの悪化因子
日本人患者130人を対象とした調査で、
酒さの悪化因子1位は温度差です。
秋冬は温度差で悪化すると訴えられる酒さの患者さんがとても増えます。


2位が、日光暴露です。春先からGWにかけては、日光での悪化が特徴的で、遮光に努める必要があります。


6位に、ストレスによる悪化があります。
7位の花粉ですが、これが結構多いです。血液検査で、花粉症の合併例が多いことが分かっています。

酒さの生活指導

季節ごとに、酒さの悪化因子を避けることが重要です。


春と秋:
春は、スギやカモガヤ、ヒノキなど、
秋はヨモギ、ブタクサ、アキノキリンソウなどの花粉が飛散するため、顔が痒くなりやすい季節です。
眼鏡やマスクの着用で
花粉が顔に付着しないよう工夫し、帰宅したらすぐに洗顔や、入浴をして、花粉を洗い流しましょう。


夏:紫外線量が増えると、悪化する場合があります。
日焼け止めをしっかり塗り、遮光しましょう。


冬:乾燥や寒暖差で、ひりひりやほてり感が強くなります。

酒さの治療

前述の増悪因子を回避する生活指導に加えて、
薬物治療や理学療法を組み合わせて治療を行います。


薬物治療


■外用剤による治療

●メトロニダゾールゲル(ロゼックスゲル)

メトロニダゾールの外用薬が保険適応となりました!
作用機序
・酒さの皮疹部で増加している活性酸素の生成を抑制し、抗炎症作用を発揮する
・TNF-αの産生や貪食細胞の免疫能を抑制し、抗炎症作用を発揮する


●アゼライン酸(保険適応外)
アゼライン酸は欧米では約30年前から使用されているニキビの外用薬ですが、日本ではまだ保険適応になっていません。妊娠、授乳中の方でも使用可能であり、ニキビや酒さの赤みに良く効きます。


■内服薬による治療
●ドキシサイクリン・ミノサイクリン内服
抗炎症作用を有しているため、酒さに対し有効性が証明されている抗菌薬です。1~3か月程度服用します。


●漢方薬(保健医療)
漢方専門医として、
陰陽虚実、表裏内外の証や、冷え、ほてりの有無を診断し、
お一人お一人の体質にあった漢方を処方しております。


紅斑毛細血管拡張型酒皶には、
黄連解毒湯、桂枝茯苓丸、桂枝茯苓丸加ヨクイニン、梔子柏皮湯、桂枝加竜骨牡蛎湯、葛根紅花湯、治酒さ鼻一方などを使用します。


丘疹膿疱型には、
清上防風湯、荊芥連翹湯、十味敗毒湯、排膿散及湯、四逆散、葛根紅花湯、桂枝茯苓丸加ヨクイニンなどを処方しています。

 

理学療法


M22によるフォトフェイシャル治療


当院ではフォトフェイシャルM22IPL光治療)を使用した治療を行っております。


フォトフェイシャルM229種類のフィルターのうち、
赤ら顔にはヘモグロビンの吸光度が高く、赤ら顔、毛細血管拡張症に使用する590nmのフィルターやVascularフィルターを用います。
他のフィルターと組み合わせることで、シミや肌質改善への効果も同時に期待できます。


1回料金24,200(税込)
光・美容医療 | 六浦皮ふ科 (mutuurahifuka.com)