粉瘤(ふんりゅう)
横浜市金沢区 六浦皮ふ科
診断と手術方法について
粉瘤とは?
粉瘤の形状
粉瘤は、良性のしこり(腫瘍)で、臭いがする場合があります。
しこりの原因は、皮膚の下にできた袋(嚢腫壁)で、やや盛り上がり数ミリから数センチの半球状の大きさです。
しばしば、中央に黒点状の開口部があります。
粉瘤の内容物
袋(嚢腫壁)の中にあるのは、皮膚のアカとあぶらのため、臭いの原因になります。
どんどんたまっていくと、粉瘤が少しずつ大きくなっていきます。
強く圧迫すると、臭くドロドロした物質が出てきます。
好発部位
身体のどこにでもできますが、顔、首、背中、耳のうしろなどにできやすい傾向があります。
誘因
外傷やウイルスの感染が原因とする説が有力です。
細菌の感染が合併すると、炎症性粉瘤と呼ばれ、痛みやほてり感を引き起こします。
手術の適応や希望のない方
炎症をおさえる漢方薬や、感染を伴う場合には抗生剤を処方します。
手術について
強い炎症や臭いを伴う場合は手術が必要ですが、必ずしも大きければ手術という訳ではありません。
手術しどきのタイミングがあるため、お早めにご相談ください。
手術の手順
局所麻酔で痛みをとり、切開(表面の皮膚を少し切ること)、内容物をもみだします。
手術時間は15~20分位です。
術後、傷が完全にふさがるには約2~3週間かかります。
当院での手術は、以下の2つの切開法で行っています。
①皮膚切開術(従来の方法)
- 粉瘤が大きい場合。
- 切開の傷は約3cmです。
- 術後3日間ほどは毎日の通院が必要です。
②パンチくり抜き法
- 粉瘤が小さく、露出部にある場合に可能です。
- 切開の傷は3~5 mmで、痛みがより少ない方法です。
- 術後翌日の通院が必要です(経過によります)。
- 傷痕がきれいに治り最終的にはニキビ痕のようなへこみになります。
紹介基準
(当院では手術できない方)
- 抗凝固薬、抗血小板薬を内服中の方
- 足の裏の場合
- 内容物が固形化している場合
- 嚢腫壁ごと取り出す手術を希望の方
- 炎症が少ない慢性期の方
手術の合併症
・内出血:7〜10日ほどで自然に治りますので心配はいりません。
・傷痕:多少残ります。赤みや黒ずみと言ったものは半年程度で消えます。
黒ずみを早く消したい場合は、ハイドロキノンによる治療で早くきれいにする事ができます。
・ケロイド:体質によっては傷がもり上がりますが、ステロイドの外用や注射により治療できます。
・再発:再発してしまった場合でも、当院でしっかりフォローいたします。
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